食品の値上げラッシュ!原因は?いつまで続く?家計を抑える対策を教えて!

目次)
1.2022年は値上げラッシュ!どうして?
1-1. 値上げしている要因
1-2.値上げはいつまで続く?元に戻るの?今後の予想
2.今スグできる!家計を助ける値上げ対策
2-1. 買い物ごとに「買う店」を決める
2-2. 他の支出と組み合わせた電気・ガスの見直し
2-3. ふるさと納税に再注目!
2-4. 投資習慣を身につけよう

マネ娘

うーーん、ここ最近、食品の値上げで食費がかさんじゃうな〜。

マネ男

最近ニュースでも食品の値上げをよく聞くよね。

マネキン

確かに食品の価格はどんどん高くなっているニャ。特に多くの料理に使う野菜の高騰は顕著で、例えば農林水産省の調査によると、日本人が多く摂取している野菜のひとつであるトマトの価格は2022年6月時点の例年比で115%と大幅な値上がりを記録しているニャ。

マネ娘

えー!そんなに!?この値上がりっていつまで続くんだろう…。何か対策できないのかな?

マネキン

できる対策はいくつかあるニャ!じゃあ今日は、食品の値上げの理由と今後の予想、家庭でできる対策を解説していくニャン!

1、2022年は値上げラッシュ!どうして?

最近スーパーで食品を見ると、「あれ、こんな高かったっけ?」と思うような値札が貼ってあります。どんなものが値上げしているのでしょうか。

日本の食卓でよく食べられている数品目の価格を前年度と比較してみましょう。

マネ娘

ひゃー、「平均価格との比較」を見ると今年の値上がりがさらに浮き彫りになるね…!

マネキン

2022年にどれくらい家計負担が増えるかは、さまざまな専門家や行政機関が試算しているけど、前年比で年間約3万円〜11万円増加とかなり大きい金額になってるニャ。
人によって試算結果は違うから、さらに増える
可能性もあるニャン。

(1)値上げしている要因

マネ男

そもそもこんなに値上げしているのはなんで?

マネキン

通常、このような市場推移は何か特定の原因が分析されていることが多いんだけど、今回に関しては、次のようないくつかの要因が複合的に絡み合っているといえるニャン。

脱炭素化のために穀物が減少

マネ娘

脱炭素?

マネキン

脱炭素とは、地球温暖化の原因となる代表的な温室効果ガスである二酸化炭素(CO2)の排出量をゼロにしようという取り組みのことニャ。

具体的な動きとして、炭素排出量の多い火力や石炭などの発電方法を制限し、古い発電所を休止や廃止するなどして、段階的に引き下げていく方法などが検討されています。

その代替手段として、トウモロコシや大豆を原料とした「バイオ燃料」が重宝されています。

このバイオ燃料を作るために使われるトウモロコシや大豆の量が原料は膨大なため、需要と供給のバランスが崩れ、値上がりを誘引しているという分析があります。

原油価格の高騰により運搬価格が上昇

自家用車を持っている人はガソリンの高騰に頭を悩ませていますが、運搬用も同様です。

原価に加えて物品を運ぶ運搬料の増加が小売価格に上乗せされています。

マネキン

ちなみにガソリンの価格がここ数週間で急騰しているのは、戦争中の主要石油輸出国であるロシアに対し欧米は経済制裁を課していて、世界に供給される原油量が減少していることが理由に挙げられるニャ。

戦争の影響は他にもあり、穀物の生産地によってはロシアとウクライナの領空を通るのが日本への最短経路であっても、戦争により航空規制が適用されているため回り道を余儀なくされ、さらに燃料が上乗せされているという背景もあります。

マネ男

最近ガソリン代が本当に高い…!だから少しでも安いガソリンスタンドを探して給油してるよ…。

コロナ回復基調や為替も原因

他にはコロナ禍を脱してきたことによる世界的な食料需要の回復や、為替変動などが上げられます。物価が上がることをインフレ(インフレーション)と言いますが、円安はインフレを招きます。ここから現在の円安相場が物価上昇の一因と考えられます。

マネキン

このように今回の値上がりは、何か1つの、もしくは代表的な要因によって起きたことではなく、さまざまな要因が複合的に絡んだためといえるニャ。

(2)値上げはいつまで続く?元に戻るの?今後の予想

マネ娘

要因がいくつかあると、回復するのにも時間がかかりそうだね…。
いつまでこの値上げは続くの?

マネキン

マネ娘の言うとおり、複合的な要因である以上、何か状況が変われば短期間で変化するものではないから、値上げは長期的に続くという見方が多いニャ。
だからこそ、今後の家計を守るためにも、今できる対策をコツコツ積み重ねることが重要になってくるニャン。

ちなみに、この値上げにより生活が苦しくなっている特定層に対しての一時金支給が議論されています。長期的にはロシアとウクライナの戦争終結や原油価格の寄り戻しによって値上げ規模は緩和されていく他、2022年秋以降の最新の収穫状況や新たな地政学的リスクが発生しないかどうかが注目されています。

マネキン

「地政学的リスク」というのは、地理的な位置関係による政治的や軍事的、社会的な緊張の高まりが、その地域や世界経済に与える悪影響のことで、今日のウクライナとロシアのように戦争・内紛が起こる可能性や飢饉のリスク、異常気象の可能性などを指すニャ。

2、今スグできる!家計を助ける値上げ対策

値上げが落ち着くのを待っているだけでは家計はラクになりません。

短期的にできることから長期的な習慣の改善まで、自分たちで対策に取り組んでいくことが大切です。

マネキン

オススメの対策4つを紹介していくニャ!まずはスグにできる対策からニャン。

①買い物ごとに「買う店」を決める(想定:月の食費削減額5,000円~10,000円前後)

旧来から家計管理で活用されている方法ですが、効果はあります。

スーパーの多くの店は価格を抑えるものと、相場前後の通常価格で販売するものを分け、一緒に買ってもらうことで利益を出しているといわれます。

マネ娘

へー。具体的にどういうこと?

マネキン

例えば、カレーを作るときに野菜は低めに販売し、通常価格の肉やカレー粉とまとめて購入してもらうことで利益を確定させる方法ニャ。

ただこの方法は、よくよく考えるとスーパーをハシゴする時間や労力で相殺されるのではという指摘があり、最近はあまり聞かなくなってきました。

マネキン

そこに登場したのがインターネット通販ニャン!
小売配達やお酒をまとめて配達するサービスが登場し、ユーザーはインターネットを利用しつつ、リアルな店舗の価格と比較して食材を揃えることができるようになったニャ。

どれだけの通販サービスを使いこなしているかにもよりますが、月に5,000-10,000円は削減できると見込まれます。且つ通う店舗は1、2店だけで、あとは自宅にてインターネットを利用して入手するという方法です。

マネ娘

インターネット通販は買い物に行く時間がなかったり、行くのが面倒なときたまに利用するくらいだったけど、もっと活用することでそんなに削減できるんだ…!盲点だった〜!

マネキン

さらにオススメなのは特売情報をチェックすることニャ
以前はチラシくらいしか確認方法がなかったけど、現在はスーパーの出しているTwitterなどのSNSに特売情報が配信されていたり、料理アプリに居住地近くの特売情報が掲載されていたりすることもあるニャン♪

また、インターネット通販の中には、スーパーで販売できない訳あり商品(傷があったり、形が不揃いの商品)を破格で販売、もしくは無料で配布しているものもあります。

このように発信者のメッセージとお得な情報をしっかりと掴むことが、デジタル世代で食費の管理をする大切なポイントの1つです。

②他の支出と組み合わせたポイント活動(ポイ活)の推進(想定:月の削減額5,000-10,000円前後)

これまでの家計管理は収入から支出を引き、余剰金を活用するという単純な構図でした。

ここに変化をもたらしたのが「ポイ活」です。

ポイ活は買い物(支出)の時にポイントカードを忘れずに出したり、電子マネーやスマホ決済を活用したりすることです。

現金を受け取るわけではないので普段あまり意識はしませんが、上手に活用すると月間約5,000円~10,000円がポイントとして付与されます。このポイントを活用し、スマホ決済で買い物したり、特典物を応募したりすることで、お得に、そして家計を抑えることができます。

マネ男

今までもいろいろなポイ活を教えてもらって実際にするようになったけど、確かに節約になっているのは実感してる!

マネキン

教えがいがあるニャ!マネ男の言うとおり、日々のなかでできるポイ活を過去にもたくさん紹介しているからぜひ合わせて見てほしいニャン。
お得な活用方法や、より多くポイントを貯められるコツも紹介してるニャ♪

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また、家計管理で家計簿をつける際は、ポイントで支払った分などを分けて記載するようにしましょう。そうすることによって、自分の家計がどれだけポイントを活用できているかを顕在化することができます。

お金を「見える化」し、自然と家計管理が意識できる環境を作っていくことも家計対策としてとても大切です。

③ふるさと納税に再注目!(想定:年の節約額 50,000-100,000円※所得税納付額による)

ふるさと納税とは、応援したい自治体に寄付ができ、寄付金が所得税・住民税の控除の対象となる制度です。また、寄付金の使い道は自分で指定でき、地域の名産品などの返礼品もいただける魅力的な仕組みです。

返礼品にはさまざまなラインナップがありますが、毎日の暮らしに欠かせない日用品や飲料、食品など定期的に消費する商品を選ぶことで節約につながります。

ふるさと納税を活用している方のなかには、「スーパーで買うより鮮度が高く、家計にも優しい」という声もあり、1年間のお米代をすべてふるさと納税の返礼品で賄っているというケースもあるほど。

所得税の寄附金制度を使うことで、地方の特産物などを入手できるふるさと納税は利用者も増え、定着してきました。

マネキン

実質的な節税効果もあるから、まずは自分の生活に合う返礼品があるか、ラインナップを見てみると良いニャ。

④長期的な家計見直しには投資習慣を身につけよう

毎月の収入と支出のバランスを考えるのも家計管理ですが、どのようにお金を増やすかを考えていくのもまた家計管理です。

お金を増やすことができれば食費に充てられる金額にも余裕ができるため、値上げによる生活費の圧迫をを回避することにつながります。

国も貯蓄から投資へと推奨する姿勢を出しているため、「投資は恐くて始められない」という方はリスクの少ない投資信託や、Tポイントなどで投資をするポイント投資などから初めてみることをオススメします。

投資としてのお金を拠出することで税金面でのメリットを得られる方法もあります。

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マネキン

これらの対策を続けることで、1ヶ月〜長期で見ると家計を大きく抑えることが可能だニャ。値上がりはこの先もまだ続く見通しだからこそ、まずはできることを1つでも始めることが大切ニャン。

マネ娘

そうだね。何もしないとこのまま家計は圧迫される一方だし、まずはインターネット通販の活用から始めてみよう。あ!私の好きなお菓子が特売してる!

マネ男

あ!僕の好きな飲み物も特売してる!せっかくだから多めに買っておこうよ〜。

マネキン

そういう無駄遣いや買いすぎをやめるといいのにニャア…

 

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執筆者:工藤 崇(ファイナンシャルプランナー)

FP-MYS 代表取締役社長CEO。1982年北海道生まれ。相続×Fintechプラットフォーム「レタプラ」開発・運営。資格学校勤務後不動産会社、建築会社を経て2015年FP事務所を設立。1年後の2016年7月に法人化。多数の執筆のほか、Fintech関連のセミナー講師実績を有する現役の独立型ファイナンシャルプランナー(FP)として活動中。
LettePla:http://letteplabiz.com/index.html